WordPressプラグイン更新失敗時の対処法
コーポレートサイト | 2025.12.13
WordPressプラグイン更新失敗時の対処法
目次
WordPress運用において、プラグイン更新は欠かせない作業です。しかし、更新が失敗すると「サイトが真っ白」「管理画面に入れない」「500エラー」といった重大トラブルにつながることがあります。
特に Xserver(スタンダード)環境では高速化機能やPHP設定が影響するケースもあり、正しい手順と復旧方法を知っておくことが重要です。
今回は、更新失敗の全原因を網羅し、中級レベルのWeb担当者が確実に復旧できる手順 をまとめています。
プラグイン更新が失敗する主な原因
プラグイン更新の失敗には複数の原因が重なっていることが多いため、1つずつ切り分ける必要があります。
通信エラー・サーバー負荷
- 更新中に通信が途切れる
- Xserver側の高負荷
- PHPの実行制限に到達
特に深夜帯のバックアップ処理と重なる時間はエラーが出やすくなります。
PHPバージョンの非互換
- プラグインが PHP8.1 に非対応
- 古いPHPで動作しない新バージョン
更新前に互換情報を必ず確認すべきポイントです。
メモリ不足(PHP memory_limit)
画像系・バックアップ系・EC系プラグインで起こりやすい問題です。WordPressの処理中にメモリ不足となり更新が中断します。
プラグイン同士の競合
- セキュリティプラグイン
- キャッシュプラグイン
- 高速化系
これらは更新中のファイル書き換えをブロックすることがあります。
パーミッション(権限)の問題
wp-content / plugins 配下の書き込み権限が適切でないと更新できません。
自動更新による失敗
WordPressの自動更新機能が動作中にエラーが発生すると、「メンテナンス中」の表示が残り続けるケースがあります。
更新失敗時にまず行うべき確認
トラブルが起きた時、焦って作業すると悪化します。次の手順で冷静に状況を整理しましょう。
サイトの状態を確認
- フロントページが表示できるか
- 管理画面にログイン可能か
- 特定ページのみエラーか
状況により対応手順が異なります。
Xserverサーバーパネル → エラーログの確認
500 / 503 / メモリ関連のエラーが出ていないかを確認します。
メンテナンスファイルの存在を確認
/ public_html/.maintenance が残っているとサイトが表示されません。
削除すれば復旧するケースが多いです。
WordPress管理画面からの復旧方法
管理画面に入れる場合は、状況は比較的軽度です。
キャッシュプラグインを停止
以下を一旦停止します。
・WP Super Cache
・W3 Total Cache
・LiteSpeed Cache
・Autoptimize
停止後に再度更新すると成功することがあります。
問題プラグインをいったん無効化
更新に失敗したプラグインを停止し、手動で削除 → 再インストールが有効です。
管理画面に入れない場合の復旧手順(FTP / SFTP)
中級者向けの復旧で最も重要なステップです。
FTP接続 → プラグインのフォルダ名を変更
/ wp-content/plugins/内の「更新に失敗したプラグイン」フォルダをリネームします。
例:
contact-form-7 → contact-form-7-bk
これでWordPressがプラグインを無効化します。
.maintenance ファイルの削除
/ public_html/.maintenance を削除するとメンテナンスモードが解除されます。
プラグインを手動でアップデート
- 開発元サイトからZIPをダウンロード
- 解凍して FTP で plugins にアップロード
- WordPress管理画面で有効化
これで多くの更新エラーは復旧します。
それでも直らない場合のチェックポイント
高度な復旧が必要なケースの一覧です。
PHPバージョンの変更(Xserver)
サーバーパネル → PHP設定 → PHP8.1 / 8.2 等に切り替え。互換性で解消する場合があります。
memory_limit の増加
wp-config.php に以下を追記
define(‘WP_MEMORY_LIMIT’, ‘256M’);
メモリ不足のプラグインで効果があります。
サーバーのWAF設定
Xserver WAF がファイル書き換えをブロックすることがあります。「一時的にOFF」にして更新 → 再度ONに戻すのが安全です。
プラグインを最新にできないまま放置する危険性
- 脆弱性を抱えたままになる
- 管理画面エラーの温床になる
- PHP更新時に動かなくなる
更新は必ず定期的に行うべき作業です。
プラグイン更新で「やってはいけないこと」
更新失敗の原因になる NG行為も理解しておきましょう。
本番環境でいきなり更新
ステージング環境でテストしてから適用すべきです。
キャッシュプラグインをオンのまま更新
キャッシュが影響して更新に失敗することがあります。
プラグインを大量に一括更新
競合が起きた時、原因の特定が困難になります。
不要なプラグインの放置
有効化していなくてもシステムに影響します。
安全に更新するための運用ポイント
中級Web担当者が実務で使える運用方法をまとめます。
更新前のバックアップ(最重要)
・Xserver → 自動バックアップ(標準機能)
または
・UpdraftPlus 等でオンデマンドバックアップ
更新は「軽い時間帯」に行う
深夜1時〜5時は避けるのがベターです。
更新履歴の管理
どのプラグインをいつ更新したか記録しておくと、トラブル原因の特定が簡単になります。
まとめ
正しい手順と事前対策で更新トラブルは防げる
WordPressのプラグイン更新失敗は、原因を理解し、適切な手順で復旧すればほとんどのケースで解決します。特に Xserver 環境では WAF・PHPバージョン・キャッシュ が影響するため、サーバー側の設定確認が重要になります。
更新前のバックアップ、ステージングでの確認、少量ずつの更新を徹底すれば、重大トラブルを防ぐことができます。
安全な運用のために、ぜひ今回の手順を参考にプラグイン更新を行ってください。
プラグイン更新で困っている方へ
WordPressプラグイン更新に失敗した際の対処法をまとめています。関連する記事も参考にしてください。
記事監修
桐石 真澄(テクニカルマネージャー)
管理栄養士の大学を卒業後、エディトデザインでWebデザイン・開発のスキルを積む。15年以上にわたりWebサイト構築・運用に携わり、不動産・建築関連の案件に多く関わる中で専門知識を深め、2020年には宅地建物取引士資格を取得。法律・IT・デザインの知見を活かし、信頼性と実用性の高いコンテンツ制作を行う。
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