WordPress高速化のためのキャッシュプラグイン徹底比較｜Xserver環境で最適な選択は？

WordPressを運用するうえで、表示速度の最適化は欠かせません。特に法人サイトやメディアサイトでは、「表示が遅い＝離脱・コンバージョン低下」に直結します。
今回は、Xserver（スタンダード）環境におけるWordPress高速化をテーマに、主要キャッシュプラグインの比較と、実運用に即した設定ポイントを解説します！

この記事は 中級レベルのWeb担当者 を想定しています。

WordPress高速化にキャッシュプラグインが必要な理由

WordPressは多くのPHP処理やDBアクセスを行うため、アクセスが多いと速度が低下します。
キャッシュプラグインを導入すると、

• HTMLを静的ファイルとして保存し配信できる
• PHPの動作回数を減らせる
• 画像・JS/CSSの圧縮や遅延読み込みを設定できる
• ブラウザキャッシュ・サーバーキャッシュなど多層で高速化できる

といった効果が期待できます。

特にXserverではサーバー側キャッシュ（Xアクセラレータなど）が強力なため、プラグインとの相性を考えることが重要です。

比較対象にする主要キャッシュプラグイン

今回は、以下の4つを徹底比較します。

• WP Super Cache（軽量・公式推奨）
• W3 Total Cache（多機能で強力）
• WP Fastest Cache（使いやすい・国内人気）
• LiteSpeed Cache（大人気だがXserverでは非対応）

Xserverの環境上、LiteSpeed Cacheのみ「導入不可」枠として扱います。

WP Super Cache
シンプルで安定して動く定番プラグイン

特徴

• WordPress公式開発チームによるプラグイン
• 設定がシンプルでトラブルが少ない
• 静的HTMLキャッシュが軽量で高速
  

Xserverとの相性

◎ 非常に良い（安定運用向け）

設定のポイント（中級向け）

• キャッシング → ON
• Compression → 有効化
• Cache delivery method → “Simple” 推奨（トラブル回避）
• Garbage Collection → 定期的に削除（1日1回）
  

注意点

• CSS/JS最適化機能が限定的
• 画像遅延読み込み（Lazyload）などがないため、他のプラグインと併用が必要
  

W3 Total Cache
細かく最適化できるが中級以上向け

特徴

• 非常に多機能（HTML、DB、オブジェクトキャッシュなど）
• CDNとの連携も強力
• 高負荷サイトで特に効果を発揮

Xserverとの相性

△ 設定によっては逆に遅くなる
△ トラブル事例が多い
◎ 調整できる人には強力

設定のポイント（中級レベル）

W3TCは間違った設定が多いと速度低下につながるため、以下の構成がおすすめ。

有効にするのが推奨

• Page Cache（Disk: Enhanced）
• Browser Cache（ON）
• Minify（必要なら）

OFF にしたほうがいいもの

• Opcode Cache
• Object Cache
• Database Cache
  → Xserver側のキャッシュと重複しやすく、トラブル要因

注意点

• 功罪が分かれる
• 完全に理解して使える中級～上級者向け

WP Fastest Cache：初心者〜中級者に最も人気

特徴

• UI が圧倒的に分かりやすい
• 日本語環境でも使いやすい
• HTML/CSS/JSの縮小、Lazyloadなど一通り揃っている
• Xserverでも安定して動作
  

Xserverとの相性

◎ 非常に良い
→ 今回紹介するプラグインの中で最もバランスが取れたプラグイン

設定ポイント（おすすめ構成）

• キャッシュ → ON
• Preload → 有効
• Minify（HTML/CSS/JS） → ON
• Gzip → ON
• Lazyload → ON（画像が多いサイトで効果大）
• CDN → 必要な場合のみ
  

注意点

• Pro版アップセルが多い
• JS併合は競合リスクがあるため慎重に
  

LiteSpeed Cache
最強クラスだがXserverでは使えない

特徴

• LiteSpeedサーバー専用の強力なキャッシュ
• 自動最適化機能が最強クラス
• 多くの速度改善系YouTuberが推す
  

Xserverとの相性

✕ 使用できない（LiteSpeedサーバーではないため）

結論
Xserverで使うなら WP Fastest Cache が最適

総合評価（Xserver環境でのおすすめ順）

プラグイン	Xserverとの相性	設定のしやすさ	高速化効果	総合
WP Fastest Cache	◎	◎	◎	1位
WP Super Cache	◎	○	○	2位
W3 Total Cache	△	△	◎	3位
LiteSpeed Cache	✕	–	–	対象外

高速化を最大化するための“プラグイン以外”の要素

Xserverの「Xアクセラレータ」を必ず確認

管理画面 → サーバー設定 → Xアクセラレータ

• Ver.2 推奨
• キャッシュを多層化でき大幅な高速化を狙える

画像圧縮は別プラグイン推奨

• EWWW Image Optimizer
• TinyPNG
• Optimole

テーマの最適化

自作テーマ・独自テーマの場合

• CSS/JSの読み込みを最適化
• jQueryの不要読み込み削減
• 画像サイズの適正化

プラグインを増やしすぎない

キャッシュプラグインと 競合しやすい“最適化プラグイン”は1つに絞るのが鉄則。

導入時のよくある失敗と注意点

キャッシュが効いているのに「更新されない！」

→ 管理画面からキャッシュ削除
→ Xserverのサーバーキャッシュも削除
→ CDN利用中ならそちらも確認

JS最適化のしすぎでサイトが崩れる

→ 「JS結合」をOFF に
→ 1つずつ設定を試す

キャッシュプラグインを複数入れるのは危険

→ 速度低下
→ 管理画面の不具合
→ レイアウト崩れ
→ 必ず1つに絞る。

まとめ
最適なキャッシュプラグインは“環境依存”だが、Xserverならこれ

• Xserver（スタンダード）では WP Fastest Cache が最も安定・高性能
• 高速化はキャッシュだけではなく「画像」「テーマ構造」「Xserver設定」との組み合わせで最大化
• 競合に注意しつつ、段階的に設定を進めるとトラブル回避がしやすい
  

キャッシュプラグインは、正しく使えば「劇的な速度改善」が期待できます。今回の記事を参考に、あなたのWordPressを最適化してみてください。

サイト高速化プラグインを知りたい方へ

WordPressで使えるキャッシュプラグインを比較し、高速化のポイントをまとめています。関連する記事も参考にしてください。

XserverでWordPressを高速化する方法｜キャッシュ設定と画像・CSS最適化の実践ガイド

WordPressの表示が遅いときの改善方法【Xサーバー】

記事監修

桐石 真澄（テクニカルマネージャー）
管理栄養士の大学を卒業後、エディトデザインでWebデザイン・開発のスキルを積む。15年以上にわたりWebサイト構築・運用に携わり、不動産・建築関連の案件に多く関わる中で専門知識を深め、2020年には宅地建物取引士資格を取得。法律・IT・デザインの知見を活かし、信頼性と実用性の高いコンテンツ制作を行う。

ホームページ制作に関するお問い合わせ

ご相談・お問い合わせは、お電話または専用フォームよりお気軽にお問い合わせください。
ご希望の場合、新規お問い合せから制作の打ち合わせまで、Zoomなどでオンライン対応も可能です。

お電話でのご相談

東京オフィス :　03-5422-3380
大阪オフィス :　06-6949-8033

Webでのご相談

株式会社 エディトデザインについて

「クリエイティブで企業を前進させる」をコンセプトに、
デザインとWebマーケティングでビジネスの課題を解決します。
コーポレートサイト・採用サイト・ECサイトなど幅広い分野の制作実績もございます。